山口拓朗著『「また会いたい」と思われる!会話がはずむコツ』は、初対面の人や日常の会話で「また会いたい」と思われるための技術を具体的に解説した一冊です。本書の特徴は、会話の本質に焦点を当て、相手に「心地よさ」と「興味」を与える方法をシンプルかつ実践的に学べる点にあります。
本書では、「聞き上手になること」が最も重要なスキルとして挙げられています。相手の話に適切な相槌を打ち、共感を示しながら話を深掘りすることで、相手に「自分の話をしっかり聞いてもらえた」という満足感を提供できます。また、質問の仕方にもコツがあり、相手が答えやすいオープンクエスチョンを活用することが推奨されています。
例えば、「週末は何をして過ごされていますか？」など、具体的で答えやすい質問を投げかけることで、自然な会話の流れを生み出します。
さらに、相手に好印象を与えるためには、自分自身の表情や声のトーンも重要だといいます。笑顔を意識し、明るくはっきりとした声で話すことで、ポジティブな印象を与えることができます。また、相手を褒めたり感謝の言葉を伝えたりすることも、信頼関係を築く上で欠かせないポイントです。
一方で、話しすぎないことも重要です。つい自分の話ばかりしてしまうと、相手が興味を失ってしまう可能性があります。相手の話を引き出しつつ、自分のエピソードを控えめに挟むことで、バランスの取れた会話が可能になります。
本書はまた、会話に困ったときの「ネタ帳」を持つことも提案しています。ニュースや趣味、身近な話題など、事前にいくつかの話題を準備しておくことで、どんな場面でもスムーズに会話を進められるようになります。
この本を通じて得られるのは、単なる会話術ではなく、相手との信頼関係を築き、「また会いたい」と思われる人になるための総合的なコミュニケーション力です。毎日の生活や仕事の場で活用できる内容が満載で、すぐに実践したくなる一冊です。
