ちひろワールド~●文章の作成、時々就職活動の話題、●マーケティングやコピーライティングなどの販売促進本のオススメ

販売促進、マーケティングやコピーライティング、文章作成の「本のオススメ」や要約を紹介します。

誰でも書ける成果直結ライティング術入門編

【800字要約】
 あなたの文章は、読者の心を動かしているだろうか。本書『即効!成果が上がる文章の技術』で尾藤克之氏は、PRや政治家のスピーチライターとして培った“勝てる文章”の秘訣を公開する。

 

 核心は「目的と読者の設定」「構造化」「感情スイッチ」の三段階。まず読み手を一人に絞り、行動を起こさせるゴールを定める。次に「結論→理由→具体例→再結論」の鉄板フレームで情報を整理し、要素を三つに絞って認知負荷を軽くする。最後に〈数字〉〈比較〉〈物語〉〈問いかけ〉など七つの装置で感情を刺激し、読了率と行動率を一気に高める。SNS、メール、企画書、営業資料と媒体別の応用例も豊富だ。

 

 たとえばTwitterでは「数字+利益+呼びかけ」が拡散を生む。議事録は「結論・背景・決定事項」だけに削れば上司が即断できる。文章は才能ではなく技術と説き、1テーマ1000字を15分で下書きし推敲3回──これを日課にすれば誰でも3か月で劇的に伸びると断言する。

 

 NG集も痛快だ。「とりあえず書く」「長い前置き」「専門用語の連射」は即刻排除せよと喝破。成果を測定するチェックシートも秀逸で、「読者が利益を理解できるか」「一文は60字以内か」「主語と述語は近いか」を〇×判定し、総合80点未満なら公開を先延ばしにせよと厳命する。

 

 実際、チェック後に送った営業メールの返信率が2倍になった事例が紹介される。改行と漢字率を整え、3行以内で一区切りにすれば視線の停滞を防げるというデータも提示。日々のアウトプットはブログや日報など公開の場がおすすめで、反応を指標に改善を回すことでPDCAが回り、書く力と売上が時に伸びるとしている。

 

 『生成AI時代でも、成功も失敗も“私はこう感じた”と一文加えるだけでAI文章との差別化は十分可能だ。』

 

 著者は「文章は考える最強のトレーニング」と結び、書く習慣がアイデア創出、交渉力、キャリアにも波及する未来図を示す。本書を閉じる頃、あなたは『書けない』という呪いから解放され、キーボードを叩きたくなっているはずだ。